海外生活においては、さまざまな局面において「どうしたらいい?」と疑問や不安を感じるものです。そんなときに頼れるサービスを事前に把握しておけば、より快適に海外での暮らしを満喫できるでしょう。
そこで、今回は海外在住者の方におすすめしたいサービス4選をご紹介します。それぞれの特徴を詳しくチェックして、ぜひご自身に合うものを活用してみてください。
「Wise」は、インターネット上で海外送金手続きを行えるサービスです。
通常の海外送金においては所定の書類を作成する必要があるため、その都度銀行に出向いて手続きを行わなければなりません。しかし、Wiseでは送金の際に「各国にあるWiseの口座」を利用しており、その口座と同国にある送金元・送金先の口座への送金を行っていることから、オンラインで簡単に送金手続きを行えます。
そのほかにも、Wiseには以下のような魅力があります。
銀行経由で海外送金を行う際にかかる送金手数料や為替手数料は、Wiseの利用時には発生しません。また、Wiseではリアルタイムの為替レートを採用しているため、他社よりもリーズナブルな手数料で海外送金を行えます。
さらに、実際には国をまたいでお金がやり取りされるわけではなくWise社内での処理になることから、着金が早いことも大きな魅力です。基本的に入金から数時間以内に送金されるため、急な支払い時などに大いに役立ちます。
Wiseデビットカードは世界175カ国(2023年1月時点)で利用でき、カードを所有していると海外のATMからも出金できます。日本にいる時点で作成しておけば、現地到着後すぐに現地通貨での決済ができて大変便利です。
なお、Wiseデビットカードを日本在住時に取得する場合は、1,200円の作成費用がかかります。(年会費等のサブスクリプション費用はかかりません)
Wiseに登録すれば以下の通貨の口座情報を取得でき、現地の人と同じような感覚で手軽に資金を受け取れます。
英ポンド
ユーロ
米ドル
オーストラリア・ドル
ニュージーランド・ドル
シンガポール・ドル
ルーマニア・レイ
カナダ・ドル
ハンガリー・フォリント
トルコ・リラ
※2023年1月時点
Wiseなら51種類(2023年1月時点)の通貨を無料で保有できるほか、両替もリアルタイムの為替レートで行えます。
「Wise」公式ホームページ:https://wise.com/jp/
「Doctorfellow」は、海外在住時のヘルスケアに役立つオンライン医療相談サービスです。内科や心療内科、産婦人科といったほぼすべての診療科目において、専門性や海外診療経験のある200人以上の日本人医師が対応してくれます。
気になる症状について相談できることはもちろん、現地で正しい治療を受けられているかどうかを確認したり、現地担当医への伝達・聞き取りをサポートしてもらえたりする心強いサービスです。たとえば以下のようなシーンで利用でき、現地の病院にかかる前後の不安を解消できます。
【Doctorfellowの利用シーンの例】
・気になる症状があるが、現地の病院に行くべきかどうか迷っている
・現地の言葉でうまく症状を説明できない
・現地での診療に不安がある
・持病についての相談がしたい
・「よく眠れない」など、病名や薬を特定しづらい症状がある
「Doctorfellow」公式ホームページ:https://doctorfellow.net/
「ライフメイツ」は、日本における行政・年金関連の手続きや戸籍謄本といった証明書の取得、金融機関への届出など、日本での各種手続きに関する相談・代行に応じているサービスです。電話やメールなどで悩みや状況を相談すると、必要な手続きや対応について親身にアドバイスしてもらえます。
特に以下のようなシーンで利用する方が多く、「複雑な手続きをスムーズに行えた」「手続きを代行してもらえて便利」などと好評です。
【ライフメイツの利用シーンの例】
・海外に居住しており、日本の手続きができずに困っている
・年金請求を行いたいが、海外在住なのでどのように申請を行えばいいのかわからない
・日本への帰国に向けて必要な手続きについて知りたい
・日本に住む親のことを相談したい(介護・資産管理・相続など)
「ライフメイツ」公式ホームページ:http://www.life-mates.jp/
バーチャルオフィスは、物理的なオフィススペースではなく「住所や電話番号といった基本情報のみ」をレンタルできるサービスです。運営会社のなかには郵送物の管理業務を行っているところもあり、バーチャルオフィスを利用して日本に住所を所有することで、海外にいながらも日本の住所に到着した郵送物についてしっかりと把握・管理できます。
もちろん実家の住所を日本の拠点とすることもできますが、「リアルタイムで郵送物の確認ができない」などとストレスを感じることもあるでしょう。その点、郵送物の管理を行っているバーチャルオフィスを利用すれば、郵送物が届いた際に通知メールを配信してもらえたり、到着履歴の確認や発送指示などをオンラインで行えたりと大変便利です。
また、利用する運営会社によっては、バーチャルオフィスの住所に届いた郵送物を海外の住所に転送してくれるところも存在します。郵送物確認のために日本に出向いたり、家族などに郵送してもらったりする手間を省けるため、そういった転送サービスを提供しているバーチャルオフィスを選ぶとより使い勝手が良いでしょう。
ちなみに、バーチャルオフィスは海外在住の起業家やフリーランスの方など、日本での事業運営を検討している方にもおすすめです。主に以下のようなメリットがあるので、ぜひチェックしてみてください。
バーチャルオフィスでは日本で事業を行う際に必要な住所やFAX番号等を借りられるため、海外にいながら日本に事業拠点を設けることが可能です。一般的にバーチャルオフィスの拠点は都心にあることが多く、信頼感のある一等地の住所によってビジネス活動がしやすい傾向があります。
自宅や実家の住所で法人登記を行う場合、その住所がオンライン上で公開されてしまうことからプライバシーのリスクが懸念されます。より安全に事業を運営するためには自宅や実家の住所を使用することは避け、バーチャルオフィスの住所で登記を行うとよいでしょう。
日本で賃貸物件を借りて事業を行うことも可能ですが、その場合は契約時に敷金や礼金、保証金といった初期費用がかかるほか、毎月高額な家賃の支払いが発生する点に注意が必要です。しかし、バーチャルオフィスなら「5,000円~10,000円程度の登録費用」と「数千円ほどの月額料」で利用でき、賃貸物件を借りる場合と比較すると大幅に費用を抑えられます。
海外在住時に役立つサービスはたくさんあり、困ったときに頼ってみることで不安や悩みの解消につながります。今回ご紹介したサービスは海外在住者の方から評判の高いものばかりなので、積極的に活用してみてはいかがでしょうか。
なかでも、バーチャルオフィスは日本の住所に到着した郵送物をリアルタイムで確認できたり、運営会社によっては海外の住所に郵送物を転送できたりと大変便利なサービスです。事業運営に関してもさまざまなメリットがあるため、日本での会社経営に興味をお持ちの方もぜひ注目してみてください。