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地方在住者が東京のバーチャルオフィスで法人設立した際に「会社が支払う税金の種類や支払い先」について

地方に在住しながら東京のバーチャルオフィスを利用して会社を設立する場合に、「各種税金の支払い先はどうなるのか」と疑問に感じる方もいることでしょう。本店所在地である東京都に支払う税金もあれば、在住先の自治体に支払う税金もあるため、その線引きについてしっかりと把握しておけるとスムーズに対応できます。

そこで、今回は地方在住の方が東京のバーチャルオフィスの住所で法人登記を行った場合に、法人に課税される税金の種類や支払先、支払うタイミングをまとめました。

さらには、地方在住者が東京のバーチャルオフィスを利用するメリットについても併せて解説します。

地方在住者が東京のバーチャルオフィスで会社を設立した場合に、会社が支払う税金の種類と支払い先

まずは、以下のような状況で会社を設立する場合に、法人として支払うべき税金の種類と支払い先についてご紹介します。

・本店所在地:東京都
・代表者在住地:新潟県
・スタッフ在住地:新潟県

税金の種類 支払先
法人税 東京都 管轄税務署
地方法人税 東京都 管轄税務署
法人住民税(法人都民税) 都税事務所
法人事業税 都税事務所
消費税 東京都 管轄税務署
事業所税(一定規模以上の場合課税) 都税事務所
印紙税 東京都 管轄税務署
社員から源泉徴収した所得税 納税地を管轄する所管税務署
社員から源泉徴収した住民税 各自治体(代表者・スタッフともに新潟県)

上記のように、会社として支払うべき各種税金の納付先は「本店所在地のある東京都」です。ただし、「社員から源泉徴収した所得税」と「社員から源泉徴収した住民税」についてはその社員の在住先に支払う必要があるため、これら2つの税金のみ地方(新潟県)に納めます。

会社が支払う各税金の概要と支払うタイミング

次に、先述した9種類の税金における概要と支払うタイミングについてまとめました。「何をいつ支払うのか」といった基本的な知識を押さえて、資金繰りを上手に進めていきましょう。

【法人税】

法人税は国税で、法人が得た利益に対して課せられる税金です。会社ごとに税額を計算したうえで、本店所在地を管轄する税務署に申告・納税します。なお、法人税率は一律23.2%ですが、資本金が1億円以下の中小企業で、かつ年間所得金額が800万円以下の場合は15%となります。

法人税を支払うタイミング 事業年度終了日の翌日から2ヶ月以内

【地方法人税】

地方法人税は、法人税と同様に法人が得た所得に対して課せられる税金で、本店所在地のある自治体に支払われます。ただし、国から各自治体に配分する地方交付税の財源であることから、事業者は地方法人税を一旦「国」に納税し、国から地方自治体へ分配される仕組みです。

地方法人税を支払うタイミング 事業年度終了日の翌日から2ヶ月以内

【法人住民税(法人都民税)】

法人住民税は、事業所を構えている地域に納める地方税です。「法人税割+均等 割」の合算によって地域によって計算方法が変わるため、所得が同じでも所在す る地域によって納税額が決まる仕組みで、地域によって、さらには会社の規模に よって金額が異なります。

法人住民税を支払うタイミング 事業年度終了日の翌日から2ヶ月以内

【法人事業税】

法人事業税は、事業を運営するうえで利用する地方自治体のサービス(道路や消 防、警察など)の経費を、各事業者が一部負担することを目的として設けられて いる税金です。「所得×法人事業税率」の計算で納付額が算出されますが、法人 所得が赤字の場合は支払いが免除されます。

法人事業税を支払うタイミング 事業年度終了日の翌日から2ヶ月以内

【消費税】

2年前の売上高が1,000万円を超えている場合は、消費者から預かった消費税を国に納税する義務が発生します。そのため、基本的には会社設立から2年間は納付する必要がありませんが、以下の条件を満たす場合は設立から2年以内でも納税しなければなりません。

・1年前の前半(半年間)の課税売上が1,000万円を超える
・1年前の前半(半年間)の給料支払額が1,000万円を超える

消費税を支払うタイミング 事業年度終了日の翌日から2ヶ月以内

【事業所税】

事業所税は、本店所在地の地域が人口30万人以上の場合に発生する税金です。都市環境の整備や改善にかかる費用を集めることを目的として徴収されるもので、地域や事業所の規模によって金額が異なります。

事業所税を支払うタイミング 事業年度終了日の翌日から2ヶ月以内

【印紙税】

印紙税は、契約書や領収書、約束手形など、お金のやり取りに伴う特定の文書を作成した人に対して課税される税金です。税額は文書でやり取りする金額によって変わりますが、基本的には「5万円未満」であれば印紙税はかかりません。

印紙税を支払うタイミング 文書のやりとりをするタイミングで収入印紙を貼り、納税する

【社員から源泉徴収した所得税】

社員が個人として税務署に支払う必要のある所得税については、会社が毎月の給料から差し引く形で源泉徴収を行い、社員の納税地を管轄する所管税務署に支払います。法人自体が支払う税金ではなく、あくまで「社員の代理」として支払う税金です。

社員から源泉徴収した所得税を支払うタイミング 毎月従業員から源泉徴収し、翌月10日までに納付
※源泉所得税の納期の特例を受けている場合は、年2回・6ヶ月後ごとに納付

【社員から源泉徴収した住民税】

社員の住民税についても、所得税と同様に源泉徴収を行って社員の代わりに支払います。

社員から源泉徴収した住民税を支払うタイミング 毎月従業員から源泉徴収し、翌月10日までに納付
※源泉所得税の納期の特例を受けている場合は、年2回・6ヶ月後ごとに納付

地方在住者が東京のバーチャルオフィスを利用する3つのメリット

最後に、地方在住の方が東京のバーチャルオフィスを利用する主なメリットを3つご紹介します。「地方に生活拠点を置きつつ事業を有利に、そして安全に進められていきたい」とお考えの方にうれしい要素がたくさんあるので、ぜひチェックしてみてください。

【メリットその1】都心の住所によって「信頼性アップ」を期待できる

東京のバーチャルオフィスを活用する最大の魅力といえるのが、都心の住所を手軽に利用できることです。銀座や日本橋、青山、新宿、渋谷といった認知度の高い住所を利用することで、企業としてのブランドイメージや信用度を高めることに繋がります。

また、東京には数多くのバーチャルオフィスがあるため、さまざまな視点から比較・検討して自分に合ったサービスを見つけられる点もうれしいメリットです。

【メリットその2】事務所を借りるよりも費用を抑えて起業できる

地方に住みながら東京のバーチャルオフィスを利用することで、最小限の出費でビジネス用の住所が手に入ります。

なかには東京の賃貸オフィスを借りることを検討している方もいるかもしれませんが、契約時に敷金や礼金、保証金といった初期費用が発生するほか、毎月高額な家賃を払い続けなければなりません。特に事業が軌道に乗るまでは資金繰りが不安定になりやすいため、リスクが大きいといえるでしょう。

一方、バーチャルオフィスなら初期費用(登録金)として5,000~10,000円程度、月額利用料は月に数千円程度が相場となっており、賃貸オフィスをレンタルするよりも圧倒的に少ない資金で利用できます。出費が少ないほど得られる収益は大きくなることから、リーズナブルにビジネスの基盤をつくって安定した経営を目指したい方に最適なサービスです。

【メリットその3】プライバシー関連のリスクを回避できる

起業を検討している地方在住者のなかには、「とりあえず自宅の住所=ビジネス用の住所として事業活動を行い、事業が軌道に乗ったらオフィス用の住所を用意しよう」とお考えの場合もあるでしょう。実際にそういった事例も少なくありませんが、自宅の住所で法人登記を行うことでプライバシーが脅かされる恐れがあることに注意が必要です。

というのも、法人登記の際に「本店所在地」として申請した住所は、国税庁の法人番号サイトに掲載されてしまいます。そのため、どこかの会社の営業が商売目的で自宅を訪問してきたり、トラブルになった顧客が突然押しかけてきたりする可能性があります。

バーチャルオフィスの住所を利用すれば、そういったプライバシー関連のリスクを未然に回避でき、安心感のある環境においてビジネスに集中できるでしょう。

まとめ

地方在住者が東京のバーチャルオフィスを利用して会社を設立した場合は、法人に課せられる税金を「本店所在地のある東京都」に支払うことになります。ただし、「社員から源泉徴収した所得税」と「社員から源泉徴収した住民税」の2点については社員が在住する自治体に納める必要があるため、その線引きをしっかりと認識しておきましょう。

東京のバーチャルオフィスを利用することで、住み慣れた土地での暮らしを楽しみながら、ビジネス活動がしやすい都心一等地の住所を利用できます。ぜひ「地方在住×東京のバーチャルオフィス」のスタイルで、事業運営を有利に進めてみてください。

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